時は20XX年。長らく封印されていた「社会の闇」が解き放たれ、世界は再び仕事の支配に飲み込まれた。
終わりのない残業。届かない評価。叱責だけが空気のように漂い、人々は笑顔すら記憶の彼方へ失おうとしていた。
希望は語られなくなり、終電はいつしか「日常」と呼ばれ、誰も「楽しさ」を口にしなくなった。
だが、その混沌の只中――闇の裂け目から、ひとすじの光が生まれる。
それは、古き良き「お給仕」の精神を受け継ぎ、ご主人様を笑顔に導くことを自らの使命とした一人のメイドであった。
彼女は知っていた。叱責には癒やしを、残業にはご褒美を、荒んだ心にはときめきを――それが世界をもう一度あたたかくするただ一つの道であることを。
こうして、社会の闇に立ち向かう小さくも眩しい反逆が始まる。その物語こそ――
「ポ・トロクエスト」
である。